University of Tokyo - Department of Architecture

吉岡研究室 Yoshioka Laboratory

研究室の方向性:
 建築防火工学、都市防火を専門として、火災安全を工学的に研究しています。以下に例を挙げますが、これら以外で、防火全般や、火災時の避難安全に関係するテーマ等についても随時取り組めます。

1.可燃性外装の燃え拡がりの解明と対策に関する研究
 2017年に英国ロンドンで発生したグレンフェルタワー火災等の実火災事例で、耐火構造外壁の外側に可燃物が施される場合、極めて激しい火災が発生することが、国内外で確認されています。米国FM Global(ボストン)や国内の研究者・実務者らと協力して、火災実験(下図:JIS A 1310)、火災CFD等を活用して、可燃性外装の燃え拡がりの解明と対策に関して研究しています。
・➡ 科研費(国際B)(日米共同)(期間:2022年10月-2028年3月):
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22KK0062/

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2.建築火災時における燃焼生成ガスの有毒性評価および避難安全設計への応用
 建築火災時に各種材料から発生する燃焼生成ガスの有毒性は、国内ではマウス試験で評価していますが、倫理的観点から否定的見解も多い状況です。建築研究所、ポワティエ大学(フランス)等と協力して、各種小型火災試験時に発生する燃焼生成ガスをFTIR(フーリエ変換赤外分光光度計)で分析して、マウス試験結果との相関性を共同で研究しています(下図:ISO/TS 19021)。更に今後は、燃焼生成ガスの有毒性評価を火災時の避難安全設計へ応用することも検討しています。

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3.建築工事中の溶接・溶断火花が断熱材に飛散して発生する火災に関する有効な対策の検討
 2018年に多摩市で発生した新築工事中の火災では、溶断火花が飛散して、断熱材に着火して火災が発生して急激な延焼拡大に至り、作業員5名の方が亡くなりました。消防庁、建築研究所、民間企業(ゼネコン、断熱材メーカー)等と協力して、工事中の溶接・溶断火花が断熱材に飛散して発生する火災のパターン分析、及び、有効な対策について研究しています。

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4.建築内装用サンドイッチパネルの火災性状の評価と対策に関する研究
 断熱材の両側を鉄板で挟み込んだサンドイッチパネル(以下、SWP)は、気密性、断熱性、施工性の観点から、冷凍倉庫・クリーンルーム等の建築内装に広く用いられますが、2009年に神戸市で発生した倉庫火災では消防職員1名が殉職する等、火災安全上の懸念もあります。SWPは表面が鉄板であるため10cm角試験体を使用する小型発熱性試験(ISO5660-1)では、不燃材料の認定取得も可能ですが、実火災や実規模実験では激しい燃焼が発生する可能性が示されています。他大、建築研究所、SWPメーカー、ゼネコン等と協力して、SWPの各工法について、ISO13784-1実規模火災実験や、中規模火災実験、小規模試験等を実施して火災性状を確認し、火災に強い工法を検討するとともに、実規模試験(下図)と相関のとれる中規模試験等の開発にも取り組んでいます。

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・➡ 建築学科の教官HP (上記以外の防火研究テーマも記載):
https://arch.t.u-tokyo.ac.jp/professors/associate-professor/associate-professor-5596/
・➡ 東京大学卓越研究員のHP (経歴や研究の背景を記載):
https://www.u-tokyo.ac.jp/excellent-researchers/member/r3_yoshioka.html
・➡ 連絡先 (下記まで、いつでもどうぞ):
yoshioka@arch1.t.u-tokyo.ac.jp