宮田研究室
スマート化の基盤・応用技術開発により建築の新たな価値を探求します
研究テーマ:スマートビルシステム学
IoTや深層学習の発展に加え、カーボンニュートラリティやGX等の社会背景も相まって建築分野において運用時の高機能化が期待されるようになってきています。スマートビルでは、モノとしての建築を人へのサービスのインターフェースと捉え、デジタル世界にモデルを構築・データを蓄積し、様々なアプリケーションによってその価値が常に向上することを目指します。
宮田研では、スマートビル実現のために、デジタル世界のモデル(建築設備システムのエミュレータ)開発や、データドリブンな制御アルゴリズムの開発などを中心に研究活動を実施します。
※宮田研は2023年11月1日発足の社会連携講座「スマートビルシステム社会連携講座」によって設置される新しい研究室です。社会連携講座の幹事研究室である赤司研と共同で活動を行います。
以下のプロジェクトは参考まで、これまで宮田が取り組んできた研究プロジェクトです。
空調システムのシミュレーション構築
空調システムの制御挙動を表現できるシミュレーションを独自に開発しています。このシミュレーションを用い、システムに問題が生じた場合のデータ(不具合データセット)を生成したり、最適制御の検討に用いたりします。
不具合検知・診断
シミュレーションを用いて作成した高品質なデータセットを用い、不具合の原因を深層学習により直接診断します。手法の一層の高度化・産業化が求められている課題です。
最適制御
電力系統の状況に応じた制御(デマンドレスポンス)や、隙間風を防ぐために室圧を中立化する制御など、様々なスケールの最適制御アルゴリズムを開発しています。不具合検知・診断と同様、深層学習などの様々な手法の適用を試みています。
セマンティックデータモデル活用
システムの意味構造をプログラムで記述し、活用する可能性を検討しています。コンピュータサイエンスの分野から建築設備分野に近年入ってきたテーマで、今後の技術展開の鍵を握る課題です。
キャンパスGX・サステイナブルキャンパスへの貢献
大学を構成する一員として、建築物のデータ分析やシステム構築の知見を活かし、キャンパスのGX化やサステイナビリティ活動にも取り組んでいます。
進学を検討されている方へ:
私自身修士課程に入るまでプログラミング未経験でした。現在はシミュレーションや深層学習・セマンティクスなど、プログラミングが前提の研究が中心で未経験の方は不安かと思いますが、研究活動を通して大いに成長していただければと思います。